ワインコルクと激闘を繰り広げたワイン担当です。
1920年代前半まで、フランス・ボルドーワインの流通は
「ネゴシアン」と呼ばれるワインを、
シャトーから樽で買い付けて、
自社で瓶詰め、販売する業者に支配されていました。
一つのシャトーが複数のネゴシアンに売却するため、
同じヴィンテージでも、
ネゴシアンの違いにより品質にムラがありました。
さらには、一部のネゴシアンが、
有名シャトーのワインに質の劣るワインで水増しして
販売していることもあったそうです。
※なんて野郎だ!!
そこで立ち上がったのが、「バロン・フィリップ」さん。
現在の1級格付け「シャトー・ムートン・ロッチルド」のオーナーです。
このままでは価値あるワインの価格が暴落してしまう
※救世主だ
1924年産、すべてのムートンを自社で瓶詰めする
「シャトー元詰め」にすることを決意。
他も説得して回り、マルゴー以外の1級シャトーも同意。
これにより、高級ワインの地位は保たれ、
「シャトー元詰め」は高級ワインの代名詞となりました。
ちなみに、この時シャトー・マルゴーが同意しなかったのは
大株主が「ネゴシアン」だったからだそうです。
※いつの時代も権威は重要なのだということを学んだ