3月10日のキーワードは
「清澄」
「せいちょう」と言っても、
「育つ」ほうではなく、
「清く、澄ませる」ほうの「清澄」です。
ワインを樽で熟成させ、
澱などを取り除いたのちでも、ワインは濁っています。
そこで、ワインを透明にするためになされる作業が、「清澄」という作業です。
「清澄」には何種類か方法がありますが、卵の白身がよく使われます。
フランス・ボルドーでは、一樽につき6個分の卵白に
塩を加えて泡立て入れます。
卵白の大きな分子が小さな澱を取り込みながら樽の底に沈むそうです。
これで「美しい」澄んだワインの出来上がり。
ちなみに、日本酒でも「清澄」作業は、あります。
ドブロクしかなかった江戸時代の日本で、
店の金を使い込んだ番頭が、クビになった腹いせに
火鉢を酒樽に投げ込んだところ、
その灰のおかげで、酒が澄んだという話があるそう。
「清澄」にも、色んな方法があるようです。